生成AI活用研究会 社会貢献活動分科会

📋このガイドについて

📌 3行でまとめると

生成AIは、使い方さえ正しければ製造現場の強い味方です。
このガイドは「どこで使えるか」「何は入力してはいけないか」「緊急時の優先順位」を、現場の言葉でまとめました。
難しいルール集ではなく、今日から使える判断の手引きとして活用してください。

全員対象

このガイドの読み方

  • 現場スタッフの方:「使ってよい/ダメな例」と「安全のルール」を最初にお読みください。
  • 管理職・リーダーの方:「業務別の使い方」もあわせて確認してください。
  • 経営者・決裁者の方:「経営者の方へ」セクションが意思決定のポイントをまとめています。

全員対象

生成AIとは?(1分で理解)

  • 💬文章や画像を自動で作ったり、質問に答えたりするコンピューターの技術
  • 🔍インターネットの膨大な情報を学習しており、調べ物や文書作成を大幅に効率化できる
  • ⚠️ただし「間違いを自信満々に言う」こともあるため、必ず人間が確認するのがルール

🏭 いま製造業にAIが求められる背景

国内製造業は現在、複合的な環境変化のただ中にあります。地政学リスクを背景とした国内回帰・サプライチェーン再編により、受注機会は増加する一方、慢性的な人手不足・熟練技術者の高齢化が生産能力の制約となっています。また、外国人材の活用拡大や、原材料・エネルギーコスト上昇に伴う価格転嫁(値上げ交渉)の必要性も高まっています。 生成AIは、こうした課題の「全てを解決する魔法」ではありませんが、文書作成・情報整理・多言語対応といった間接業務の効率化を通じて、現場スタッフが本来業務に集中できる環境を整える力強い道具になります。

⚠️
このガイドは会社独自のルール(AI利用規程・ガバナンスガイドライン)の補足資料です。
会社がすでに定めているルールがあれば、そちらが優先されます。判断に迷うときは上司・AI推進担当者に確認してください。

🚦使ってよいこと/やってはいけないこと

🟢 使ってOK(代表例)

  • 一般的な技術・材料の知識を調べる
    「アルミ合金の特性を教えて」など
  • 社内マニュアルの文章を読みやすく整える
    (会社名・数値・仕様は書かない)
  • 日報・報告書の文章の言い回しを直す
  • 会議の議題・アジェンダ案を作る
  • 研修テスト問題・確認クイズの作成
  • 工程改善のアイデア出し(公開情報のみ使用)
  • 英語・多言語の翻訳(機密情報は含めない)
  • プレゼン資料の構成案を相談する

🔴 絶対にNG(入力禁止)

  • 🚫お客様の図面・仕様書・設計データ
    PDFを貼り付けたり、内容をコピペする行為を含む
  • 🚫加工条件・製造レシピ・秘伝の技術情報
    切削速度・温度・配合比など数値ごと入力しない
  • 🚫見積金額・原価・受注情報
  • 🚫顧客の会社名・担当者名・個人情報
  • 🚫社員の給与・評価・人事情報
  • 🚫未公開の特許・研究開発データ
  • 🚫ログイン情報・パスワード・認証コード
💡
迷ったときの一問:「外に出しても困らない情報か?」
「もしこの内容がお客様や競合他社に知られたら困る」と感じたら、入力しない。これが一番シンプルな判断基準です。

📊 情報の「信号機」チェック

判定 情報の種類 AIへの入力
🔴 禁止 顧客図面・仕様書・見積・製造レシピ・個人情報 いかなる形でも入力しない。PDFを開いて見せることも禁止。
🟡 要確認 社内の工程情報・設備仕様・製品データ 社外秘か確認し、上司の許可を得てから使用。数値の具体性を落として質問する。
🟢 OK 一般公開の技術情報・業界知識・語学翻訳 自由に使用可。ただし出力が正しいか必ず人間が確認する。

💼業務別の使い方ガイド

あなたの担当業務のタブを選んでください。

📝 共通業務での活用例

1

文書作成・整文

日報、週次報告、メール文面、議事録など。「この文章をもっとわかりやすく整えて」と依頼するだけ。会社名・顧客名・金額は書かないこと。

2

調べ物・用語解説

業界用語、材料規格、法令の意味など、公開情報の調べ物に最適。「ISO 9001の品質方針とは何か、200字で説明して」のように聞く。

3

研修・教育コンテンツ

確認テストの問題作成、OJT手順書の下書き、新人向け説明文など。AIが作ったものを熟練者が内容確認してから使う。

4

翻訳(多言語対応)

英語・中国語・ベトナム語などの翻訳。ただし製品仕様や機密情報を含む文書は外部AIに入力しない。承認済みツールのみ使用すること。

⚙️ 製造・生産現場での活用例

🚨
現場のAIは「提案する機械」です。最終的な設備操作・出荷判断は必ず人間が行います。AIが「問題なし」と言っても、現場責任者が確認するまで動かさないこと。
1

設備トラブルの初期調査(文書・資料の検索補助)

「アルミ切削中に振動が出る原因を3つ挙げて」のように一般的な技術質問はOK。社内固有の機械型番・加工条件の数値は含めない。

2

作業手順書・標準書の読みやすい版を下書き

既存の手順書を「もっと読みやすく整えて」と依頼。技術的な正確性は熟練者が必ず確認・承認した上でのみ正式版として使用する。

3

不具合報告書・是正処置書の文章化

「〇〇という事象が発生した。原因と対策を文章にして」という骨格だけ伝えて文章化してもらう。機密性の高い製品名や顧客情報は含めない。

4

熟練技術者の暗黙知を「見える化」する(技術継承)

ベテラン作業者が口頭で伝えてきた勘所・段取りのコツを「箇条書きで構造化して」とAIに整理させ、作業標準書や技術ノートの下書きを作る活用法。労働集約型工程では特に有効で、人手不足・高齢化対策の一環として機能する。ただし最終的な内容確認・承認は必ず熟練者本人が行うこと。

⚠️
設備の停止・起動・パラメーター変更など物理的な操作にAIの指示をそのまま使わないこと。あくまで「ヒント・参考情報」として扱い、変更前に必ずリーダー・技術担当の承認を得ること。

🔍 品質・検査部門での活用例

1

不良品分析の仮説立案

「表面に縦筋が出る不良の原因として考えられることを挙げて」のように一般論を聞く。固有の製品仕様・顧客名は入れない。

2

品質報告書・クレーム回答書の文章下書き

「〇〇という不良が発生し、対策として△△を実施した。顧客向けの丁寧な文章を作って」。固有の製品コード・数値は後から自分で入れる。

3

規格・基準の理解補助

JIS・ISO規格の内容を「わかりやすく説明して」と質問。公開規格情報の理解補助には最適。ただし最終解釈は公式原文を参照すること。

🚫
AIによる検査判定(合否)を最終決定に使わないこと。「AIが合格と言ったから出荷した」は通用しない。検査員の目視・測定による最終確認を必ず行う。

📄 営業・受注部門での活用例

🚨
顧客の会社名・担当者名・見積金額・受注数量は絶対にAIに入力しないこと。下請取引の価格情報は、AI経由で外部に漏れた場合に深刻な法的リスクにつながります。
1

提案書・説明資料の構成作成

「製造業向けに表面処理技術の提案書の構成案を作って」のように一般化した依頼はOK。顧客名や個別仕様は自分で後から追記する。

2

お礼・確認メールの文章整理

「打ち合わせのお礼メールを丁寧な文体で書いて」などは活用しやすい。社名・金額・機密事項は入れず、後から追加する方法が安全。

3

業界動向・市場情報の調査補助

競合情報や業界トレンドの調査には役立つ。ただしAIの情報は最新でないことがあるため、重要な意思決定には公式情報で裏付けを取ること。

4

値上げ交渉の根拠資料の構成作成

原材料費・エネルギーコストの上昇を取引先に説明するための資料構成案の作成に活用できる。「鋼材価格が〇%上昇した場合の値上げ交渉レターの構成を作って」のように一般化して依頼し、取引先名・実際の単価・契約金額は自分で後から追記する。根拠データ(公開統計・業界指標)の探し方についてもAIに相談できる。

🛒 購買・調達部門での活用例

1

仕様比較・選定表の下書き

「油圧シリンダーを比較するための評価項目を10個挙げて」など、一般的な選定基準の整理に使える。仕入先名・価格は含めない。

2

発注書・依頼書の文章確認

文章の読みやすさ・敬語の確認に使える。金額・数量・品番は不要な部分を伏せて「この文章は自然か確認して」と聞く。

3

規格・材料情報の調査

「SUS304と SUS316の違いを教えて」のような材料・規格の調査は最適な活用法。公開情報なので積極的に活用可能。

🏢 管理部門(総務・経理・人事)での活用例

1

社内規程・マニュアルの草稿作成

「中小製造業向けのAI利用規程のひな型を作って」のように汎用テンプレートを作成。会社固有情報は後から担当者が追記する。

2

補助金申請書の文章整備

「ものづくり補助金の申請書で事業計画の書き方を教えて」のように制度の理解や文章構成の参考に使う。申請内容の最終判断は担当者が行う。

3

研修企画・資料の下書き

「新入社員向けの安全衛生教育の研修プログラムの構成案を作って」。AIが作った案を人事・安全担当が確認・修正して使用する。

4

外国人材向け多言語マニュアル・国内回帰対応

外国人技能実習生・特定技能人材が増加する中、作業手順書や安全ルールを英語・ベトナム語・インドネシア語などに翻訳するのにAIは非常に有効。「以下の日本語の安全注意事項をやさしいベトナム語に翻訳して」のように依頼できる。また、国内回帰・サプライチェーン再編に伴う新規取引先開拓や受け入れ体制の整備にあたっても、契約書ひな型の草稿作成・FAQ文書の作成支援などに活用できる。翻訳・法務関係の最終確認は専門家が行うこと。

🚫
個人情報(社員の給与・評価・氏名・住所等)は絶対にAIに入力しない。経理情報(財務諸表・原価情報等)も同様。

👔経営者・管理職の方へ

🎯 まず決めるべき3つのこと

1

「使っていいAIツール」を決める

社員が勝手に個人のツールを使う「シャドーAI」が最大のリスク。会社として承認したツールを指定し、それ以外を使わせないルールを作る。

2

AI推進担当者(窓口)を1人決める

専任でなくて構わない。「AIのことはこの人に聞く」という社内の窓口を作るだけで、社員の迷いが大幅に減る。

3

「入力禁止情報」リストを1枚で配布する

難しいガイドラインより、現場に張り出せる「禁止リスト1枚」の方が効果的。本ガイドの「使ってOK/NG」ページを印刷して貼ってください。

📅 4週間スモールスタート

「何から始めるか分からない」を解消する4週間プランです。詳細なステップは「導入ロードマップ」タブをご覧ください。

Week 1
現状把握・棚卸し
今どんなAIが使われているかを確認
Week 2
ルール策定・周知
承認ツールと禁止情報を決めて配布
Week 3
試行・研修
1業務を選んでAIを試す
Week 4
評価・社内展開
結果共有・初版ルール策定
▶ 詳細ロードマップを見る

✅ 経営者チェックリスト

  • 承認するAIツールを1つ以上決定し、社員に周知している
  • 入力禁止情報のリストを作成し、現場(全員)が知っている
  • AI推進担当者(窓口役)を社内に1人設定している
  • AIが関わる最終判断(出荷・契約・設備操作)は人間が行うルールを定めている
  • 工場設備の非常停止はAIソフトウェアより優先されると社員に伝えている
  • AIの利用ログ(どのツールを何に使ったか)を最低限記録できる仕組みがある
  • 情報漏えいが発生したときの報告ルートを決めている
  • 社員向けのAI教育(最低30分の研修)を年1回以上実施している

📝 社内ルール設定チェックシート(AI利用規程の骨格)

AIを会社で使い始める前に、経営者・AI推進担当者が「決めるべきこと」を7分野に整理しました。 すべて決めなくても構いません。まず①〜③だけでも決めると、シャドーAI(野良AI)の防止と情報漏えいリスクを大幅に下げられます。

① ツール管理:何を使っていいか
  • 会社として承認するAIツールを明示した(例:ChatGPT Enterpriseのみ許可)
  • 個人スマートフォン・個人アカウントのAI利用を業務では禁止すると決めた
  • 無料版と有料版の扱いの違いを明確にした(無料版は学習データに使用されるリスクがある)
  • 将来的に承認ツールを追加する場合の手続き(誰が承認するか)を決めた
② 情報管理:何を入力してはいけないか
  • 「絶対に入力禁止」の情報リストを作成した(顧客情報・図面・機密文書・個人情報)
  • 禁止リストを全員が見える場所(共有フォルダ・掲示板)に掲示した
  • 「社外秘」「取扱注意」の表示がある文書はAIに入力しないルールを周知した
  • 顧客の図面・仕様書・設計データのAI入力を明示的に禁止した
③ 体制・役割:誰が管理するか
  • AI推進担当者(社内窓口)を1人決めた(氏名:________)
  • 社員がAIについて迷ったときの相談先を周知した
  • AIの利用に関するルール・規程の管理責任者を決めた
  • 現場リーダー(班長・工程長等)へのルール説明を済ませた
④ 現場安全:製造設備とAIの関係(製造業固有)
  • 「AIの指示より、機械の非常停止ボタンが常に優先」を全員に伝えた
  • 工場の制御システム(PLC・SCADA等)にAIを直接接続しないと決めた
  • 設備を止める・動かす最終判断は必ず人間(担当者・リーダー)が行うと定めた
  • 品質合否・出荷判定をAIに任せず、人間が確認するルールを定めた
⑤ 教育・研修:社員に伝えるか
  • 全員向けのAI利用ルール研修を実施した(または実施予定日を決めた)
  • 新入社員・派遣社員へのAIルール説明を入社教育に組み込んだ
  • 現場スタッフ向けの「安全行動規範(A4一枚)」を各ラインに掲示した
  • 研修記録(実施日・参加者)を残す仕組みを作った
⑥ 記録・監査:使われ方を把握できるか
  • どのツールをどの業務に使っているか、最低限の利用記録を残す仕組みがある
  • AI利用状況を定期的(月1回以上)に確認する仕組みを作った
  • 年1回以上、ルール自体を見直す予定を決めた(次回見直し予定:__年__月)
⑦ インシデント対応:問題が起きたときの手順
  • 「AIに機密情報を誤って入力した」場合の報告先と対処手順を決めた
  • 情報漏えいが疑われる場合の報告ルート(社内→必要に応じて外部)を定めた
  • AIが誤った情報を出力し業務に使用してしまった場合の対処を決めた
💰
活用できる補助金・支援制度(2026年時点)
ものづくり補助金(デジタル枠)、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金、最大450万円・補助率1/2〜4/5)、事業再構築補助金(DX推進)。
中小企業基盤整備機構(J-Net21)やよろず支援拠点に相談すると無料でアドバイスを受けられます。

🛡️現場の安全ルール

🚨
絶対ルール:非常停止ボタンは、AIよりも強い

緊急時の優先順位

1

まず非常停止ボタンを押す

「AIが止まるなと言っている」「AIが問題ないと言った」は関係ありません。人命・安全が最優先です。迷わずボタンを押してください。

2

状況を確認・報告する

設備を止めた後、上司・安全担当者に状況を報告します。AIは原因分析の参考情報として、この後のステップで使います。

3

AIは「原因調査の補助ツール」として活用

安全が確保された後、「この症状の考えられる原因を教えて」のようにAIを活用することは有効です。人間の判断で設備を再稼働します。

📋 情報漏えいを防ぐ「入力前チェック」

AIに入力しようとしている情報を、送信前にこの3つで確認してください。

Q1

「この情報が外に出ても困らないか?」

✅ 困らない → 入力OK。🚫 困る → 入力しない。

Q2

「お客様の名前・情報が含まれていないか?」

✅ 含まれていない → 次へ。🚫 含まれている → 削除してから入力。

Q3

「会社が承認したツールを使っているか?」

✅ 承認済みツール → 入力OK。🚫 個人の無料ツール等 → 上司に確認してから使用。

⚙️ AIの出力を使うときのルール

✅ 良い使い方

  • AIの提案を参考に、自分で最終判断する
  • 「この内容で合っているか?」と熟練者に確認する
  • AIの出力を「下書き」として扱い、自分で修正してから使う

🚫 やってはいけない使い方

  • AIの出力をそのままコピーして提出する
  • 「AIがそう言ったから」を判断の根拠にする
  • 設備操作・出荷判定をAIの指示だけで行う

よくある質問

無料のChatGPTを個人のスマホで使っても大丈夫ですか?
業務情報を入力する場合は、会社が承認したツールを使ってください。個人の無料プランは入力内容がAIの学習に使われる場合があります(設定によって異なります)。「調べ物だけ」であれば問題ないケースもありますが、原則として上司・AI推進担当者に確認するのが安全です。
AIが出した答えが間違っていました。どうすれば?
生成AIは「もっともらしい間違い」を自信満々に言うことがあります(ハルシネーションと呼ばれます)。AIの出力は必ず人間が確認することがルールです。間違いを見つけたら、その情報を使わずに破棄してください。重要な情報は必ず公式の資料・専門家の意見で確認しましょう。
AIに図面の「一部」だけ入力するのも禁止ですか?
基本的には禁止です。部品番号・寸法・材質・表面処理などの情報の組み合わせで、どの製品かが特定できてしまう場合があります。どうしても必要な場合は、上司・AI推進担当者に相談し、入力範囲の許可を得てから行ってください。
AIを使って作った文書の著作権は誰のものですか?
現状(2026年時点)、AIが自動生成した文章そのものには著作権は発生しにくいとされていますが、解釈が分かれる部分があります。重要な点は「AIが作った成果物を社外に出す前に、内容・事実確認を人間が行うこと」です。また、AIが生成した文章が他の著作物を無断で引用していないか確認することも大切です。
AIを使ったことは記録する必要がありますか?
会社のルールに従ってください。品質に関わる業務(検査結果・工程判定など)でAIを使った場合は、「AIを参考にした」という事実を記録しておくことが推奨されます。万が一問題が起きたときの証拠としても機能します。社内でルールが定まっていない場合は、AI推進担当者に相談してください。
「使っていいAIツール」はどこで確認できますか?
会社ごとに承認しているツールが異なります。上司またはAI推進担当者に確認してください。このガイドの「困ったときは」セクションに担当者の連絡先記入欄があります。
工場のロボットや設備がAIに接続されている場合、誰が操作の最終責任を持ちますか?
必ず人間(担当オペレーター・現場責任者)が最終責任を持ちます。AIはあくまで補助的な情報提供・提案を行うものです。「AIが判断したから自動で動いた」という状態でも、設計・承認した人間が責任を負います。このため、設備にAIを接続する際は、必ずAI推進担当者・安全管理担当者・設備メーカーと協議してから行ってください。

📞困ったときは

社内への報告・相談

🤔 「これ入力していいか迷う」
直属の上司へ
🛠️ AI推進担当者(社内窓口)
                様
🚨 情報漏えい・事故発生時
即時:上司 → AI推進担当者
📋 ルールの改定・提案
AI推進担当者へ

🏛️ 外部の相談窓口

  • よろず支援拠点(無料)
    中小企業のDX・AI導入を無料でサポート。経済産業省が設置。全国に拠点あり。
  • 中小機構(SMRJ)
    AI・デジタル化に関する相談・セミナー・補助金情報を提供。
  • 地元の商工会議所・商工会
    身近な相談先。AI導入セミナー・事例紹介なども開催中。

📌 この会社のルール(記入欄)

  • 🟢承認AIツール: 
  • 🔴禁止ツール: 
  • 📅次回研修日: 
  • 📋規程文書名: 

📅4週間 導入ロードマップ

🎯
このロードマップの考え方: 「完璧なルールを作ってから使い始める」ではなく、「最低限のルールを決めて、まず1つ試す」。 4週間でリスクをコントロールしながら実際に使い始め、使いながらルールを育てていく方式です。
1
WEEK 1
現状把握・棚卸し
担当:経営者・AI推進担当者
📋 やること
  • 社員が現在使っているAIツールをすべて把握する(無料ツール含む)
  • 「AI推進担当者(窓口)」を1人決める
  • 本ガイドを経営者・管理職が一読する
✅ 週末の到達確認
  • 現在の社内AI利用状況が把握できた
  • AI推進担当者が決まった
  • 何のリスクがあるか概要を理解した
💡 ポイント:「シャドーAI(野良AI)」がすでに使われている可能性があります。責めるのではなく「これからのルールを一緒に作ろう」というスタンスで把握しましょう。
2
WEEK 2
最低限のルール策定・全員周知
担当:AI推進担当者+経営者
📋 やること
  • 承認するAIツールを1〜2個決めて全員に通知
  • 「入力禁止情報リスト」を1枚で作成・全員配布
  • 現場安全規範(A4)を各ラインに掲示
  • 社内ルール説明を朝礼等で10分実施
✅ 週末の到達確認
  • 承認ツールと禁止情報が決まった
  • 全員が「禁止リスト」を持っている
  • 「非常停止がAIより優先」が全員に伝わった
💡 ポイント:この時点では「完全なガイドライン」は不要です。「入力禁止リスト1枚」と「承認ツールの決定」だけで、リスクの8割は下げられます。
3
WEEK 3
試行・実践(1業務から始める)
担当:AI推進担当者+試行部門
📋 やること
  • 「試す業務」を1つ選ぶ(文書作成・メール・議事録から始めると安全)
  • プロンプト例集から自社に近い例を選んで実際に試す
  • 良かった点・困った点を記録する(メモ程度でOK)
  • 週の後半に試した内容を他のメンバーと共有
🚫 最初に避けるべき業務
  • ×品質合否判定・出荷判定
  • ×設備の操作・調整指示
  • ×顧客情報を含む提案・回答
  • ×法的文書(契約書・下請け書類)の最終作成
💡 おすすめの最初の1業務:「会議の議事録を箇条書きメモから整理する」「社内向けのお知らせ文を作る」「FAQ集の文章をわかりやすく書き直す」が安全でわかりやすい成功体験になります。
4
WEEK 4
評価・社内展開・ルール初版確定
担当:AI推進担当者+経営者
📋 やること
  • 3週目の試行結果を全員で共有(朝礼・ミーティング)
  • 「ルール上の疑問・困ったこと」を収集して整理
  • 「社内AI利用ルール 初版(1〜2ページ)」を文書化
  • 次の1か月で試す業務を2〜3つ追加で選定
✅ 4週間の達成基準
  • 少なくとも1つの業務でAIを実際に使えた
  • 社内ルール初版(簡易版でOK)が文書化された
  • 全員が「AIに入れていい情報・ダメな情報」を知っている
  • 次の展開計画(業務追加・教育拡充)が見えている

📈 4週間以降:拡大フェーズの考え方

Month 2:業務拡大
試行済み業務を全員展開。プロンプト例集から2〜3業務を追加。月1回の情報共有会を設置。
Month 3:ルール整備
社内ルールを正式文書化。年1回の見直しサイクルを設定。社内ルール設定チェックシートを完成させる。
Month 4〜:深化
業種固有業務(品質分析・生産計画補助・技術文書作成)への展開。AI活用事例を社内で蓄積・共有。
📋 更新履歴: v1.0(2026年6月)初版策定・研究会内公開 / v1.1(2026年8月)一般公開・免責事項追加・AI事業者ガイドラインv1.2対応確認
⚠️ 免責事項:本資料は2026年8月時点の参考情報であり、法的助言・専門的助言を構成するものではありません。補助金・国の施策・法令等は随時改定されるため、最新情報は各省庁の一次情報源でご確認ください。本資料の利用により生じた損害について、当研究会は一切の責任を負いません。